JanisDunn
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janisdunn
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「そうね。ちょっとした Empty 「そうね。ちょっとした

Sun Jan 17, 2021 8:23 pm
「そうね。ちょっとした。」エレナは素っ気なく答えた。「さて、姫には急いでゲッソリナに帰る事をお勧めして、此処で別れる事としましょうか。」モルフィネスがエレナに向かって言った。元々の思案はどうであったかは解らないが、『信用できない』と言われた身にしてみれば、自然な対応である。「待って下さい。モルフィネスさん達はどうするつもりなのです。」「私はタゴロローム守備軍からお払い箱になった身、ゲッソリナを通って一旦領地に帰るつもりですが。」「それでしたら、一緒に参りましょう。あなたにも聞きたい事がありますから。それにハナハナ山には第5連隊が陣取る事になると聞いてますから、私と一緒の方があなた方も安全なはずです。」「なるほど、ではご一緒しますか。何はともあれ、将軍が更に血迷って追っ手を掛けて来る可能性があるので、急ぐとしましょう。」エレナの提案にモルフィネスはそう答えると、さっさと歩き出した。群狼隊兵士が直artas植髮ぐにモルフィネスに続き、エレナ、スパルス、ロキがその後を、そして、一歩離れてイザベラがニヤニヤしながら歩き出した。現在の状況。エレナとイザベラ、敵対関係。エレナとロキ、不協和音。エレナとモルフィネス、冷戦状態。ロキとスパルス、冷戦状態。イザベラとモルフィネス、潜在的敵対関係。ロキとイザベラ、不明。おっと、ロキとモルフィネス、当然敵対関係。それぞれ、バラバラの思惑を胸に、タゴロローム守備軍の追っ手の危険から逃れるという一点で合致して、一同は急ぎゲッソリナ方向へ進み始めた。バンケルクが異変に気付いたのは、ロキとエレナが合流してから、何と3時間もしてからであった。エレナの従者であるスパルスは、モルフィネスの想像どおり牢に入れられており、クラック達群狼隊が、牢番を縛り上げて救出した。モルフィネス達の行動はこの方面から発覚した。だが、牢破りは直ぐには察知されなかったのである。交代の牢番がやって来て初めて、スパルスが連れ去られた事に気付き、報告を受けて慌てたバンケルクがエレナの安否(軟禁しておいて、安否とはおかしな言い草だが、バンケルクの感情ではそうなるらしい。)を確認に行くと、モルフィネスが連れて行ったと言う。「閣下からの呼び出しという事でしたが、違ったのですか。」警固の士官は抜け目無くとぼけた。「モルフィネスめ、後足で砂をかけるような真似をしおって。こんな事なら、追放などとぬるい処罰で済ますのでは無かったわ。」バンケルクは地団駄踏まんばかりにして歯ぎしりしたが、後の祭りである。直ぐ様、追っ手を掛けるよう命じた。命令を受けて飛び出したのは、第4連隊第5大隊の第1中隊と第2中隊であった。
エレナを捕らえてどうこうするつもりはないが、このまま去られてはバンケルクは大いに困る。剣の弟子であり、信頼関係にあると考えているエレナであるが、非礼を働き、軟禁までしてしまった。せめて別れるにしても仲直りしてからにしたいものだと考えていたのだ。この時、不可解な現象が起こっていた。エレナ捕獲を命じられのは2中隊250人であったが、何故か他の兵士達が千人もぞろぞろと後を追って出て行ったというのである。手柄を狙っての事かと思ったが、それにしても、ハンベエには尻込みしていた輩が、相手がさほど強くないと見るや、これほど張り切るとは、バンケルクは苦笑いを通り越して苦り切ってしまった。一方、ロキ達はその間もゲッソリナ方向へどんどん進んでいた。ロキはエレナに絡まれて泣きべそ小僧になっていたが、モルフィネスという名を耳にして、『こいつがオイラを攫おうとした男』かと顔をしかめた。だが、文句を投げ付けてる暇はない。一行は黙って進んだ。ほとんど口を聞かなかったが、多少のやり取りはあった。ロキ、前に私の部下がお前を攫いに行ったはずだが、どうなったんだ。」モルフィネスはさらりと尋ねた。「ああ、あの間抜け。あんたの部下だったんだあ。オイラを攫おうとしたから、摘んでポイしちゃったよお。
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