JanisDunn
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janisdunn
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「……じゃあ、今も寝たフリしてくれれば良かったのに」「さすがに Empty 「……じゃあ、今も寝たフリしてくれれば良かったのに」「さすがに

Thu Dec 17, 2020 4:49 am
「……じゃあ、今も寝たフリしてくれれば良かったのに」「さすがに、聞き逃せない発言だったから。朝から、幸せな気持ちになれたよ」私はあっという間に彼の腕の中で抱き締められていた。温もりが伝わり、胸の奥がじわりと熱くなる。「服、いつ着たの?」「昨日エッチした後、寝る前に。裸で寝たら、風邪引くでしょ。真冬なんだから」とは言っても、下着の上にキャミソールを1枚着用しただけの格好だ。でも、全裸のまま寝るのだけは落ち着かなくて嫌だった。ちなみに久我さんは、上半身裸の状態だ。ジムで鍛えているのだろうか。意外と筋肉質で、私よりも色気があり、目のやり場に少し困る。
彼の身体から目を逸らし、起き上がろうした瞬間、下半身に鈍い痛みの證券行 和感を覚えた。「あぁ、ごめん。昨日、激しくし過ぎたせいかな」「……大丈夫」私のちょっとした動きを、彼は決して見逃さない。昨夜は、確かに激しかった。思い出すだけで、勝手に身体が疼き出す。「今、何時?」「まだ朝の五時だけど」「五時?だからまだ外が暗いのか」カーテンの隙間からは、まだ朝の日射しを感じられない。朝なのにまるで真夜中のようだ。でも私は、空が暗い朝が少し好きだったりする。「蘭、今日は仕事?」「え?あ!仕事だ……忘れてた。九時には出勤しないと」久我さんに言われるまで、仕事のことなど頭の片隅にもなかった。いっそのこと、このまま休んでしまいたい。「久我さんは休みでしょ?」「休み。朝、車で職場まで送るよ。その前に、家に寄って着替えに行こうか」「せっかくの休日にそんなことしなくていいから、ゆっくり休んで。私はちゃんと地下鉄で帰るから」良い彼女を演じようとか、重荷だと思われたくないとか、そういう自分本位な考えから出た言葉ではない。ただ単純に、いつも忙しい彼にはゆっくり体を休めてほしかったのだ。「いや、送る。そうすれば、少しでも長く一緒にいれるだろ」「……うん」私は起き上がるのをやめて、また彼の腕の中に戻った。この温もりが、心地良い。もう、この温もりなしでは生きていけないかもしれない。なんて、本気で思ってしまった。「仕事、休みたいな……」「じゃあ、休む?」「……ううん、行く」「蘭の、実は真面目なところ、僕は好きだよ」そう言って久我さんは笑い、朝からとろけるようなキスをくれた。久我さんは、もっとドライな人なのだと思っていた。本人も以前、恋愛に関してはドライな方だと話していたはずだ。だから、付き合ってもその印象は変わらないだろうと思っていた。でも、違った。彼がこんなに甘いなんて、知らなかった。「待って……これ以上はダメ……」「わかってるよ。だから、キスだけ」今、キスより先に進んだら、多分今日は仕事に行けなくなる。この甘すぎる時間から、抜け出せなくなる。久我さんもそれをわかっているからか、キス以上のことはしない。ただ夢中で、互いの唇を求め合う。呼吸さえも、忘れてしまいそうなほどに。「はぁ……っ」「その表情、いいね。可愛い」「恥ずかしいこと言わないでよ……」自分が今どんな顔をしているのか、鏡を見なくてもわかってしまう。きっと、今すぐ久我さんに抱かれたいという気持ちが、表情に現れているはずだ。死ぬほど恥ずかしいけれど、こうして彼の前で素直になれる自分は、嫌いじゃない。「ねぇ、やっぱり……キスだけじゃ嫌……」私のその言葉が合図となり、結局朝から最後までしてしまった。そして交わり終えた頃には、ようやく空も明るくなり始めていた。仕方なく起き上がり、久我さんより先にシャワーを浴びてリビングに出ると、ダイニングテーブルにはトーストやスクランブルエッグなどの朝食が並べられていた。
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